無力

http://d.hatena.ne.jp/m_tamasaka/20080105/1199483357

それを言われたら、おしまいだよ。
野球選手がエラーをして、酒をかっくらいながら、下手くそ!と野次を飛ばしたら、監督が出てきて胸ぐらつかまれて、グランドに投げつけられて、じゃぁおまえがやってみろ、と言われているような感じ。
自分で物語が書けないのなんか、十二分に分かってる。
じゃぁおまえがやってみろ、と言われるんなら、本なんて読めないよ。

何で本を読むのか。
何で本なんて物が必要なのか。
本なんて必要のない人生を、自分が歩めていないからだ。
書を捨てて、町に出て、また書に戻ってくる人生だ。
思い通りになりゆかない人生の鬱憤晴らしのために、ページをめくって、何だか高尚なものをのぞきみた気分を味わって。
実際は、女にかぶりついて腰を振ってる猿のくせに。
かぶりつく女も手に入れられない禁治産者のくせに。
そんな猿でも、本を読んでいるうちだけは、まともな人間のフリができる。
きれいな日本語だろうときたない日本語だろうと、どうだっていい。
思うさま現実逃避の妄想にひたることができる道具に、クスリが手に入らないから、本を使っているだけだ。
瓶に正しい処方の仕方なんてレッテルが貼られていたら、おちおちラリる事もできない。